a record of inner life

やったことや考えたこと・本・論文・音楽の備忘録。 特に環境科学・生態毒性に関して。

TSAに登録する際のmultifastaファイルの編集

NGSで読んだcDNAをデータベースに登録するとき、生配列はSRA(Sequence Read Archive)だけど、アセンブリ配列はTSA(Transcriptome Shutgun Assembly)という区分だそうな。 提出するfastaファイルは以下の形式に則っていないとダメだそうです。 >CLN01 <--…

論文のメモ: 遺伝子ネットワーク推定とAOP

マイクロアレイやRNA-seqのデータから遺伝子間の関係(ネットワーク)を推定し、有害物質によって引き起こされる悪影響adverse outcomesのメカニズムを明らかにしようという研究について。 「システム生物学アプローチによってNarcosisのCa依存メカニズムを…

論文のメモ: 水生生物の体内に蓄積した金属の細胞内局在と毒性影響との関係

このへんの論文と関係ある話。体内の全蓄積量よりも、解毒された量を除いた画分の量の方が、毒性影響に関係しているのではないかという話。 「二枚貝におけるCd・Znの細胞内局在:MSFとBDMの重要性」 Wallace WG, Lee BG, Luoma SN. 2003. Subcellular compa…

論文のメモ: 侵略的外来種なヨコエビの話

「侵略的ヨコエビになる方法:生活史形質の比較」 Grabowski M, Bacela K, Konopacka A. 2007. How to be an invasive gammarid (Amphipoda: Gammaroidea)–comparison of life history traits. Hydrobiologia 590(1), 75-84. ヨーロッパにおける旧ヨコエビ亜…

論文のメモ: 環境毒性分野での遺伝子発現データと機械学習

マイクロアレイやRNA-seqの遺伝子発現データから、機械学習を使って情報を引き出す話。例えば、発がん性物質に曝露したデータと曝露してないデータを与えて、発がん性の有無を識別できる遺伝子(バイオマーカー)を探索する研究などがあるかと思います。昔こ…

第23回環境毒性学会@東洋大

参加してきました。 面白い発表もあり、自分のポスターでも多くの人と深い議論ができて充実感がありました。ただあんな成果0の発表で賞をいただいて、申し訳ないです…。最後の海洋汚染に関するシンポジウムは所要のため参加できませんでした。 増えすぎても…

新モンスターになって欲しかった人 @フリスタダンジョン

フリースタイルダンジョン。2代目モンスターがようやく全員発表されましたね。 2代目もバランスの取れた良いメンバーだと思いますが*1、もう少し幅のある人選を期待してました。初代は漢とかサイプレス上野とか、楽曲面や人望?で既にプロップスを得てる人が…

論文のメモ:ヨーロッパの新しい水質モニタリング (EDAや網羅的な化学分析)

年始に参加させてもらった、混合物・複合影響評価に関する勉強会。その内容に近い論文を読んでみました。 ヨーロッパでの水質モニタリングの話。 河川には人為起源の多数の化学物質が含まれるので、決められた少数の物質だけモニタリングの対象にしていては…

海外ポスドク目指して就活中 ~メール・Skype編~

去年学位をとったポスドクです。 今の契約は今年度末までなので、そろそろ次のポジションを確定させておきたいところです。 何も考えず自由に海外へ行けるのは今ぐらいしかなさそうだし、一度は行ってみたいので、海外就活を目指すことにしました。 本当は海…

「化学の歴史」感想

全部読み通しました。が、ちょっと退屈だったかも。研究の歴史を勉強するのは好きです。高校の時、村上陽一郎の「新しい科学論」というブルーバックスの本を読んでから。 科学史を知ると、今現在の科学が磐石ではないこと、これからダイナミックに変化してい…

論文のメモ: トキシコゲノミクスのデータベースを生態毒性学に活用した例

トキシコゲノミクス(toxicogenomics)は、トキシコロジー(toxicology, 毒性学)とゲノミクス(genomics, ゲノム学)をあわせた言葉で、遺伝子の変異や発現変動を網羅的に見ることで生体内で生じる毒性影響のメカニズムを理解しようという学問です。 Compar…

右下腹部の違和感の原因

右下腹部に鈍い違和感。走った後に脇腹が痛くなる感覚に似ているが、それよりも軽い痛み。 一度目は3か月くらい前。その時は、特に何もせず、4日間くらいで収まりました。 次は1週間くらい続いたので、お医者さんに診てもらいました。血液検査に尿検査、そし…

リアルタイムPCRで発現量比の差を解析する統計的手法

リアルタイムPCRで発現解析時の統計手法 遺伝子Aの発現量が条件αと条件βで変わらないかどうか、リアルタイムPCRで調べたい。そんなときの話です。 複数のハウスキーピング遺伝子のCt値(あるいはCp値)と遺伝子AのCt値との差(=ΔCt)を条件α・βごとに求めて…

論文のメモ: 28S rRNAのhidden breakについて

一部の生物種は、28S rRNAの真ん中あたりに切れ目が入っていることをこの記事に書きました。その切れ目はhidden breakと呼ばれ、28S rRNAが分裂するときに一部の塩基が消失することはgap deletionと呼ばれているみたいです。 今回は、hidden breakについて少…

論文のメモ: RT-PCRを始めるにあたって読みたい文献

リアルタイムPCRを用いた遺伝子発現解析の原理、実験手法やデータ解析法について。 いちばん分かりやすく丁寧なのは、タカラやサーモの日本語解説でしょう。特にサーモの「リアルタイムPCRハンドブック」は最高。それらを読んだ後に、将来論文に引用すること…

論文のメモ: RINは 全ての生物種のRNA分解指標にはできない

動物組織から抽出したRNAの分解度合は、電気泳動によって評価するのが普通です。ヒトなどの場合は、バイオアナライザーという装置で泳動して RIN (RNA Integrity Number; Schroeder et al., 2006) なる指標で分解度を評価します。RINの考え方は、RNAの中で大…

生物サンプルの送付依頼

1月ほど前、某国の研究者から遺伝子解析したいので生物サンプル送ってくれないか、という問い合わせメールが来ました。 良いよ~、でもCOI領域なら既に300 bpくらい既に読んであるので配列データ送るね、と返信したところ、1月ほど音沙汰なし。 自分とは異な…

論文のメモ: 化学物質曝露と甲殻類の脱皮

この記事とほぼ同じ内容。 どうも、ZnやCdが脱皮を阻害する発端のメカニズムはCa摂取阻害で説明できそう。Caは殻の材料でもあるし、またCaは脱皮を制御するecdysteroidホルモンをコントロールしているので。 「総説:異物曝露が甲殻類の脱皮に与える影響」 Z…

H先生の最終講義

先日H先生の最終講義があって、見てきました。先生の半生記とか、学科の歴史とか、研究に対する哲学とかが聞けるかと思いきや、本当にふつうの講義みたいなのをしていました…。いちおう近年の研究の象徴的な話だったようですが、ちょっと残念でした。まあ、H…

映画「La La Land」

公開初日に観ました。プレミアムフライデーで。 まあ面白かったです。でも前評判ほどではなかったかな。 夢追い人の話。ストーリーはありきたりですが、二人がケンカしてからは、けっこう感情移入しちゃいました。ラストの切ない感じは良かったです。もし、…

論文のメモ: 金属曝露とヨコエビの繁殖阻害

前回にひき続き、甲殻類への金属毒性のメカニズム勉強中。 「ヨコエビの生殖学と内分泌制御についての総説」 Hyne R.V., 2011, Review of the reproductive biology of amphipods and their endocrine regulation: identification of mechanistic pathways f…

中国でヨコエビ飼育法の特許がとられてる

いやはや、びっくりした。 ネットサーフィンしてたら、ニホンドロソコエビ(Grandidierella japonica)の飼育法の特許を見つけました。ちゃんと読めてないけど、温度は20~26℃、塩分は10~26にするとか、餌に藻類をあげるとか、そんな感じのことが書かれてます…

SciRevに投稿してみた

ここで知ったSciRevというサイトに投稿してみました。 論文を投稿した時の査読にどれだけ時間がかかったか、などの経験談をまとめているサイトです。サンプル数が少ないので、あまり信頼度は高くないです。例えば環境系だと、経験談の最も多い雑誌(Agronomy…

論文のメモ: 甲殻類の脱皮と金属曝露

「オオミジンコのecotoxicogenomicsによって金属毒性のメカニズムが推察できる」 Poynton H.C., Varshavsky J.R., Chang B., Cavigiolio G., Chan S., Holman P.S., Loguinov A.V., Bauer D.J., Komachi K., Theil E.C., Perkins E.J., Hughes O., and Vulpe…

論文のメモ: NGSでミトコンドリアDNAの全長解析

D2のWさん関係で、環境DNAに最近興味あり。 「古腹足類のミトコンドリアゲノム全長配列」 Williams S.T., Foster P.G., and Littlewood D.T.J., 2014, The complete mitochondrial genome of a turbinid vetigastropod from MiSeq Illumina sequencing of ge…

論文のメモ: 底質汚染に対するヨコエビの感受性

論文のIntroductionに「底質汚染に対するヨコエビの感受性は高いよ」と書こうとしたけど、意外と根拠になるデータがぱっと思いつかず…。正当化できそうな論文を探してみました。 今更ながら。古い論文多め。 「サンフランシスコ湾のDDT・ディルドリン汚染地…

非モデル生物のGO enrichment analysisをGOseqでおこなう

RパッケージのGOseq。日本語でも、GOseqの使い方の説明はネット上に散見されます。ただ、多くはヒトなどゲノム情報が手に入る生物種を対象にしていて、いわゆる非モデル生物の場合の説明は見かけません。マニュアルを見ても、コードの例までは書いてません。…

論文のメモ: 複合影響とtoxicogenomics

「トキシコゲノミクスから観た複合影響」 Altenburger R., Scholz S., Schmitt-Jansen M., Busch W., and Escher B.I., 2012, Mixture toxicity revisited from a toxicogenomic perspective, Environ. Sci. Technol., 46 (5), 2508-2522. 総説。勉強会のた…

論文のメモ: 環境DNAを用いた遺伝的多様性の解析

「環境DNAから推察されるジンベエザメ集団の特性」 Sigsgaard E.E., Nielsen I.B., Bach S.S., Lorenzen E.D., Robinson D.P., Knudsen S.W., Pedersen M.W., Jaidah M.A., Orlando L., Willerslev E., Møller P.R., and Thomsen P.F., 2016, Population cha…

「人工知能は人間を超えるか」感想

帰省中の新幹線で読みました。 感想はずばり「ディープラーニングすごい」。 従来の機械学習ではどのような特徴量(=説明変数)を用いるかを人間が最終的に設計しなければならなかったのに対し、ディープラーニングは自ら重要な特徴量を設計できるそうです。…