Freshwater to saltwater toxicity extrapolation using species sensitivity distributions
Wheeler J.R. et al.
2002,Environ. Toxicol. Chem., Vol.21,No.11,p.2459-22467
手法
アンモニア、重金属、殺虫剤、narcotic cmopounds(ベンゼン・フェノール・トルエンなど)に対する淡水産生物と海産生物のSSD(Species sensitivity distribution;種感受性分布)をそれぞれ比較。
結果
アンモニアと重金属は大体淡水産の方が感受性高い。一方、殺虫剤とnarcoticsは、海産の方が感受性が高い傾向を示した。
考察
淡水産と海産でのSSD分布の違い(HC5値など)の理由は下の通りと考察された。
・アンモニア:SSD作成に使われた種の違い。淡水ではアンモニアに感受性が高い魚類が多かった。
・重金属:溶媒の違いに起因するスペシエーションの違い。
・殺虫剤:SSD作成に使われた種の構成の違い。そして塩析による曝露物質の活性増加。
・narcotics:塩析。 また親油性物質は急性試験では、試験個体中に浸透していない可能性がある。特に曝露物質の活性が低い淡水では。
感想
塩析による活性増加、というのが正直これまで頭になかったです。有機物質のbioavailabilityも、重金属と同じように周囲の要因との相互作用で考えられるのですね(こう書くと当り前ですが)。