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a record of inner life

やったことや考えたこと・本・論文・音楽の備忘録。 特に環境科学・生態毒性に関して。

論文のメモ: 底質試験における細粒分の影響

論文 生態毒性 底質 ヨコエビ

底質試験はふつうの水系の毒性試験に比べて交絡因子が多くなりがちです。細粒分含有率もそのひとつ。 似たような話はこのへんにも。

 

カイミジンコを用いた底質試験における細粒分の影響

Casado-Martinez M.C., Burga-Pérez K.F., Bebon R., Férard J.F., Vermeirssen E.L., and Werner I., 2016, The sediment-contact test using the ostracod Heterocypris incongruens: Effect of fine sediments and determination of toxicity thresholds, Chemosphere, 151, 220-224.

図1つ、表2つのshort communication。底質試験のconfounding factorになりがちな細粒分含有率に対する、カイミジンコの応答を調べた研究。

砂とカオリンを混合した人工底質と、きれいな環境底質で6日間の生存試験を実施。体長と致死がエンドポイント。細粒分が多いほど、体長が阻害されるという結果。(致死は細粒分との明確な関連見られず。)

環境底質だと細粒分が多いほど汚染物質も吸着してるから、そのconfounding factorじゃないの?という話になりますが、人工底質ではその説明は通じにくいです。そこで筆者らが言うのは、カオリンを食べたことで餌の藻類を食べなくなったからではないかという説。なんじゃそりゃ。粒径分布ごとの有機含有量とか濁度(カオリンによる物理的な鰓づまりを調べる)とか、他にもいろいろ調べていくと面白そう。

 

「汽水産ヨコエビL. plumulosusを用いた慢性底質試験の開発

Emery V.L., Moore D.W., Gray B.R., Duke B.M., Gibson A.B., Wright R.B. and Farrar, J.D., 1997, Development of a chronic sublethal sediment bioassay using the estuarine amphipod Leptocheirus plumulosus (Shoemaker), Environ. Toxicol. Chem., 16(9), 1912-1920.

あまりちゃんと読んでません。上の論文で引用されてました。

きれいな環境底質にカオリンか砂を混ぜてヨコエビL. plumulosusの28日間試験を実施。カオリンが多いとやはり死んでしまう様子。窒息が原因か。砂が多すぎると疲れるからか、生存率・繁殖ともに良くないみたい。