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a record of inner life

やったことや考えたこと・本・論文・音楽の備忘録。 特に環境科学・生態毒性に関して。

論文のメモ: de novo RNA-seqとマーカー遺伝子探索

論文 生態毒性 分子生物学 NGS 重金属

国環研で使わせてもらった次世代シーケンサー。N先生のご好意により無償で使わせていただけました。N先生はすごい太っ腹というか、商売っ気がない?感じで、「お試しだから別に良いよ」と言ってましたが、やはりN先生にとってもプラスになる形で成果を出しておきたい。あまりだらだら長引かせると宙ぶらりんになりそうなので、早く論文としてまとめたい。といって、全く無意味な論文にもしたくないので、どういう風に論文としてまとめようかを思案中。

下の論文は参考になりそうなまとめ方。結局、今回のデータはマーカー遺伝子の探索に落ち着けるのが良さそう。

 

 

二枚貝におけるカドミウム曝露関連遺伝子の転写産物のシーケンシングによる同定

Zhang J., Li H., Qin Y., Ye S., and Liu M., 2016, Identification of functional genes involved in Cd 2+ response of Chinese surf clam (Mactra chinensis) through transcriptome sequencing, Environ. Toxicol. Pharmacol., 41, 113-120.

カドミウムに曝露させたバカガイのde novo transcriptomeをおこない、MnSODなどの抗酸化酵素やHSP22、CYP2C31などを探索した論文。

まずblastで検索。全体の37.7%しか相同性のある配列はヒットしなかったそうです。その原因として考えられるのは、アセンブリされたcontigの短さ(300 bp前後がほとんど)と、そもそも保存されている配列が少ないかもという可能性。

次にHSP22、CYP2C31などの配列に対してプライマーを作成し、泳動後切り出し、サンガーシーケンサーアセンブリ配列が正しいかどうか確認。結構面倒なことやってます。最後に、複数のCd濃度に曝露させる実験を追加して、β-アクチンをコントロールとしたバイオマーカー遺伝子のdose-reponseカーブを作成。

 

「ボタンにおける銅耐性関連遺伝子のde novoシーケンシングと発見

Wang Y., Dong C., Xue Z., Jin Q., and Xu Y., 2016, De novo transcriptome sequencing and discovery of genes related to copper tolerance in Paeonia ostii, Gene, 576 (1), 126-135.

DEGのGO解析結果からどういう機能が主に変動してるかを見て、その結果からマーカー候補を決めるという流れのは良い。始めからこの遺伝子とこの遺伝子を探そうという決め打ちよりも、このような流れの方がNGSをおこなった説得力がある。

 

 

しかし、こういうデータを提供するものとしての研究論文はいずれ人工知能にとってかわられていくのかも…。