全部読み通しました。が、ちょっと退屈だったかも。
研究の歴史を勉強するのは好きです。高校の時、村上陽一郎の「新しい科学論」というブルーバックスの本を読んでから。
科学史を知ると、今現在の科学が磐石ではないこと、これからダイナミックに変化していくだろうことを感じられてなんだか楽しい。
燃焼を説明するために、フロギストンという概念を産みだした結果、錆びの時にはフロギストンの質量が負、燃焼の時の質量は正になってしまったことを、中学生で勉強した時はバカみたいだなとぼんやり感じてました。しかし、ラボアジエが登場するまではそもそも正確な定量が重視されていなかったのだと筆者は書いていて(p. 67)、なるほどと思わされました。
動きが起きていて面白く感じたのは、ラボアジエ(1743~94)とトムソン(1856~1940)、ラザフォード(1871~1937)が居た時代あたり。
特に後者の原子の構造が理解されていく流れは、謎解き感があって良いです。多方面の実験結果や理論をもとに紆余曲折を経て、原子構造の理論が形成されていったのが分かります。
- 作者: アイザック・アシモフ,竹内敬一,玉虫文一
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2010/03/12
- メディア: 文庫
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化学史じゃないけど、最近一部で話題になっていた
いま敢えて問います。天動説と地動説、どちらが正しいと思いますか?(松浦 壮) | 現代ビジネス | 講談社(1/3)も面白かったです。