「成功した侵略種の生活史を解明する」
Sol D, Maspons J, Vall-Llosera M, Bartomeus I, García-Peña GE, Piñol J, Freckleton RP, 2012, Unraveling the life history of successful invaders, Science 337: 580-583.
ここ最近読んでいたinvasion successを決める因子についての面白くて読みやすい論文。環境汚染とは特に関係ありません。
鳥の侵入先での定着成功(0/1で表記)を、どのような形質が説明できるかGLMM等で調べたメタ解析論文です。全部で428種の2760導入事例について解析してます。これだけ膨大なデータがあるのが、やはり鳥とか昆虫の良いところですよね。こんなの甲殻類では絶対無理な気がします(知らんけど)。
個体群増加率がinvasion successを決定づけているかと思いきや、むしろ逆相関。個体群増加率の大きい種が定着成功しやすいしやすいのは、導入個体数が少ない(low propagule size) 時だけだったそうです。
結論としては、常にポンポン産む種よりシビアな環境では産卵を先延ばしにする種の方が一般的に定着成功しているとのことでした。
PLGS (phylogenetic generalizd least-squares) という手法があるのを知った。