先日、投稿した論文がリジェクトされたのですが、Editageに標題のような記事がありました。
Dr.Eddyのお悩み相談:ジャーナルによるリジェクトはしばしば有利に働くか?
少し長いけど、標題に関する箇所をそのまま引用します。いやぁ、勇気づけられます。査読コメントを誠実に受け止めなければ。
この研究で明らかにされたのは、一度不採択を受けた研究の方が、一度も不採択を受けたことのない研究よりも被引用数が多かったということです。さらに、この傾向は、ジャーナルのインパクト・ファクターとは関係なく見られました。このことは、たとえより低いジャーナルで掲載されることになったとしても、インパクト・ファクターの高いジャーナルに投稿した時にもらった査読者からのコメントが、論文の最終的な質を向上させるのに役立ったということを示しています。
元ネタは、Scienceに掲載された報告です。
Calcagno V. et al.,2012, Flows of research manuscripts among scientific journals reveal hidden submission patterns, Science, 338 (6110), 1065-1069.
Fig. 4の左は、上に書いた通りの内容です。つまり、リジェクトされた経験のある論文の方が、一度もリジェクトされたことのない論文よりも、よく引用されているという結果です。
Fig. 4の右は、Editageには記載されていなかった内容ですが、どの分野のジャーナルに再投稿したかで、リジェクト経験のある論文(Resubmission)を分けてみた結果です。リジェクトされた雑誌と同じ分野に再投稿したものの方(Within cluster)が、分野を変えて投稿したもの(Between clusters)より、最終的な被引用数が高くなっています。ちなみに分野を変えて投稿した論文の引用数平均は、全体の平均よりも低くなっています。もと設定したテーマのままで、改善することが大事なんですね。