いやはや、すごい。2,000万本のがん研究論文を人工知能に学習させて、実際の診断に役立てられたという話。
25歳から60歳まで毎日1本の論文を読んでも、せいぜい1万2,000本ほどしか読めません。今までに自分が読んだ論文なんて、1,000本のオーダーでしょう。そう考えると2,000万本ってえげつない。というか、がん関連の研究だけでそれほど論文数があるとは…。
いずれは2,000万本の論文の部分も機械によって自動化されていくと思うと(生態毒性関連でも毒性データ集めは一部自動化されているとどこかで聞いた気がするし。EPAのToxCast?)、夢が広がります。
ちょうど3年前に研究計画を立てた際、こういう網羅的なデータに基づく診断を生態毒性に応用できないもんかと考えてましたが、今思うと節操なく流行りに乗っかってたなぁ。例えばその辺で泳いでる魚を釣って、遺伝子発現を見てみる。発現データをもとに、魚がどういうストレスを受けているか人工知能が診断してくれる。結果をもとに汚染対策につなげる、みたいな。
今出てる論文の多くは、人工知能の代わりにヒトが文献を読んで人力診断しているんですが、上のニュースを聞いたら誤診である可能性も結構高い気がしてきました。みんなせいぜい数十本しか論文引用してないですし。