備忘録 a record of inner life

やったことや考えたこと・本・論文・音楽の備忘録。 特に環境科学・生態毒性に関して。

論文のメモ: ヨコエビの底質毒性試験における餌の影響

Harkey GA, Driscoll SK, Landrum PF, 1997, Effect of feeding in 30‐day bioaccumulation assays using Hyalella azteca in fluoranthene‐dosed sediment. Environ Toxicol Chem 16(4), 762-769.

このグループの論文、いっぱいあってどれに何が書いてあったか忘れてしまうのでメモ。PAHsの1種フルオランテンの蓄積試験で、餌(YCT)の有無による影響を調べた論文。餌を与えた方が蓄積は増加したそうです。

論文の本筋ではないけれど、底質の表層2~5 mm"fliocculante layer"をピペットで採取して、底質のソコ(ビーカーの底; 深いところ)のフルオランテン濃度と比較してますが、この結果が不思議です。表層の方がソコよりも4倍くらい濃度が高い。汚染されていない水を添加しているため、表層の方が汚染物質が抜けているはずなのにどういうこと?餌がない場合でも同じ結果なので、餌のせいで分配挙動が異なっているわけでもないようですし。経時的に見て表層の濃度は徐々に下がっていき、ソコの濃度は安定、というのは納得できますが。。。