備忘録 a record of inner life

やったことや考えたこと・本・論文・音楽の備忘録。 特に環境科学・生態毒性に関して。

2015-02-01から1ヶ月間の記事一覧

論文「HiCEP:高感度・網羅的な遺伝子発現解析手法」

放医研が開発したHiCEP手法(High-coverage expression profiling)。HiCEPという新しい名前を冠してはいますが、手法はほぼcDNA-AFLPそのものです。 Fukumura R., Takahashi H., Saito T., Tsutsumi Y., Fujimori A., Sato S., Tatsumi K., Araki R. and Ab…

Rでの分布作成と自作分布に従う乱数生成

ピークが2つ以上ある分布をRで作成してみた。関数の合成です。そしてその自作分布に従う乱数を発生させました。 まず下のような正規分布の関数fxとgxを設定します。平均と分散はそれぞれ異なる値とします。 fx <- function(x) dnorm(x, mean=1, sd = 1)gx <-…

Rを用いた絶滅確率のモンテカルロシミュレーション:その2

Rで遊ぶのがすっかり楽しくなってきました。 その1に続いて、ファットヘッドミノーの生命表を使います(Miller and Ankley, 2004)。今度は初期個体数による絶滅確率の違いを検討してみます。その1ではw(9,2,0)の初期個体数11匹で計算していましたが、その…

論文「オオミジンコの遺伝子発現を用いた3つの異なるストレス要因のプロファイリング」

生物の遺伝子発現と環境要因の関係について。 「こういう環境要因(例:化学物質曝露とか温度などの物理的要因)によって〇〇遺伝子の発現が変動する」という遺伝子発現のプロファイリングをおこなった既存研究は数多くあります(参考:こちら・こちら)。 …

個体群行列データベースComadre & Compadre

個体群行列のデータベースなるものが公開されているみたいです。 https://compadredb.files.wordpress.com/2014/10/compadreposter-japanese.pdf さっそくのぞいてみましたが、動物用のデータベースComadreはまだ建設中のようです。 植物用のCompadreを見て…

Rを用いた個体群増加率の感度解析

行列モデルを用いた個体群レベルの生態毒性評価について(参考:こちら)。 個体群の増加率(population growth rate)に対する各生活史変量aij(vital rates)の感度(sensitivity)は下の式で求められます。 ここでw,vはそれぞれ射影行列の右側固有ベクト…

論文「ニトロフラゾン曝露に対する繊毛虫カタラーゼの用量応答反応:酵素活性とmRNA発現」

最近読んだ論文は、マーカー遺伝子の発現変動と有害物質の曝露濃度との関係を直線で近似していました。曝露濃度が最大でもLC50の1/10なので線形モデルで上手くフィットしたのでしょうが、それってどうなんだろうと思って下の論文を読んでみました。 Li J., …

論文「異なる曝露時間で自然・化学ストレスを与えたヒメミミズの遺伝子発現解析」

ヒメミミズEnchytraeus albidus を使って2,4,21日間曝露試験を行い、生存個体の遺伝子発現をマイクロアレイによって解析した論文。 曝露物質は銅とフェンメデファン(除草剤)で、土壌にスパイク。また土壌の粒径やpHが異なる曝露系も実施。21日というのは、…

今学期だけで博士課程の日本人学生が二人辞めた

自分の所属専攻の話。同じ研究室ではない。正確には前学期の終わりに一人の日本人博士学生が辞めて、今学期の終わりにまた一人辞めます。 二人とも優秀な学生だったと思います。研究能力もコミュニケーション能力もあって、後輩たちから慕われていて、週末は…

中国の研究者にメールが送れない

論文の別刷り(というかPDFファイル)が欲しくて、中国の研究者にメールしようとしたのですが、エラーメッセージが出て遅れませんでした。MAILER-DAEMONからの「送信できませんでした」メッセージが来ました。 大学のメールアドレスからも、ヤフーのアドレス…