2024-01-01から1年間の記事一覧
魚類胚を用いた急性毒性試験(Fish Embryo Acute Toxicity Test; FET試験)の話。代替試験法を従来の試験法に近づける話という意味では、この記事の話などに近いです。 Reichstein IS, Becker AH, Johann S, Braunbeck T, Schiwy S, Hollert H, Schiwy A, 20…
野外での連続の網羅的遺伝子発現解析。植物だと破壊的なサンプリングってあまり影響がなさそうだから(とはいえ下の論文は同じ植物からの繰り返しサンプリングはしてないようですが)、連続で発現解析をするのもOKなのかも。 研究の具体的な内容はさておき、…
詳細は理解していませんが、驚いたことをメモ。 ラマン分光法って遺伝子発現とリンクさせられるほど解像度が高いとは。蛍光分析とは異なり、特別な前処理を要せず(?)そのままの細胞を対象に出来るのは素晴らしい。 Kobayashi-Kirschvink KJ, Nakaoka H, O…
マイクロプラスチック(MP)の話。MPの影響を調べた論文はもうすでにめちゃくちゃ多いですが、実はMPの曝露濃度を実際に測っている研究は多くないそうです。もっとも、蛍光ビーズを用いた場合は実測している場合も多いでしょうが、ファイバーやフラグメント…
ギンザケ死亡症候群の原因物質であると2020年の年末に報告された6PPD quinone(6PPD-キノン; 6PPD-Q)の話(→2020年のScience)。6PPD-Qに関する全ての論文を詳細に読むことは既に辞めてますが、いくつか面白かったものをここにピックアップしておきます。 …
環境化学および生態毒性関連の査読付き雑誌(ジャーナル)についての所感。現時点で思ったことを記録として残しておきます。誰かに提言しているわけではなく、将来の自分のために個人的なスタンスを書き残しているという感じ。想定しているのは以下の表のよ…
Palomares IMR, Bone AJ, 2024, Predictive value of the ToxCast/Tox21 high throughput toxicity screening data for approximating in vivo ecotoxicity endpoints and ecotoxicological risk in eco-surveillance applications, Sci Total Environ 16978…
化学物質の生物影響を調べる室内実験は、その多くが濃度応答反応を見ていて、時間と応答の関係を見ている研究は比較的少ないです。ここでは化学物質に曝露して、遺伝子発現応答の時間変化を追った研究について。 Schüttler A, Altenburger R, Ammar M, Bader…