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a record of inner life

やったことや考えたこと・本・論文・音楽の備忘録。 特に環境科学・生態毒性に関して。

最近読んだ論文のメモ: AFLPのデータ処理関連(特に閾値の決め方について)

論文 AFLP R言語 分子生物学

「AFLPのスコアニング方法」

Whitlock R., Hipperson H., Mannarelli M., Butlin R.K. and Burke T., 2008, An objective, rapid and reproducible method for scoring AFLP peak‐height data that minimizes genotyping error, Mol. Ecol. Res., 8(4), 725-735.

泳動データの解析は、面倒なポイントが多いです。先日は、泳動のずれを補正する手法に関する論文を読みましたが、今度はもう一つの重要なステップ「閾値の設定」に関してです。

断片locusに関する閾値とphenotype判別の閾値とを区別しています。まずノイズかどうかを断片長ごとに判断して、phenotype判定をする。これは思いつかなかったです。この論文も、Rのスクリプトをweb上で公開してます。ちなみに読んでませんが、この論文の変法も報告されているみたい。

 

「AFLPの再現性:スコアニング手法について」

Bagley M.J., Anderson S.L. and May B., 2001, Choice of methodology for assessing genetic impacts of environmental stressors: polymorphism and reproducibility of RAPD and AFLP fingerprints, Ecotoxicol., 10(4), 239-244.

上記論文で引用されていた研究です。AFLPのバンドの再現性について。再現性を上げるためには、バンド強度の極端に小さいピークと、塩基長の極端なものを除けばよいというもっともな話。接近しすぎているバンド2つを除去しても、再現性の向上にはあまり効果がないそうな。結構突っ込みどころは多い。塩基長をちゃんと書けよ、とか。

 

「AFLPのレビュー論文」

Meudt H.M. and Clarke A.C., 2007, Almost forgotten or latest practice? AFLP applications, analyses and advances, Trends Plant Sci., 12(3), 106-117.

読みたいとこだけ拾い読み。ただ2007年だから、上記のWhitlockら(2008)などが出てこない。有益な情報はあまりなかったです。

 

「AFLPについてのオピニオン:再現性の報告

Crawford L.A., Koscinski D. and Keyghobadi N., 2012, A call for more transparent reporting of error rates: the quality of AFLP data in ecological and evolutionary research, Mol. Ecol., 21(24), 5911-5917.

Mol Ecol誌の「News and Views」。Genotypingエラーと、再現性の報告をしろよという注意喚起。2010年と2011年に出された470の論文のうち、54%が再現性に関する記述がなかったそうです。

バンド数が多い論文は、ノイズを除去していない可能性。