備忘録 a record of inner life

やったことや考えたこと・本・論文・音楽の備忘録。 特に環境科学・生態毒性に関して。

論文のメモ: さよならゲノムペーパー

ある生物のドラフトゲノムをどこに公開しようかと思ってたら、こんな論文見つけました。

 

Smith DR, 2016, Goodbye genome paper, hello genome report: the increasing popularity of ‘genome announcements’ and their impact on science, Briefings in Functional Genomics, 16(3), 156-162.

シーケンシング解析のコストの低下によって、ゲノムを解読したというだけでは論文にならなくなっています。代わりに、多くのジャーナルが"genome report"(呼び名はジャーナルによって様々)というカテゴリーを作り、簡潔で短い原稿を受け付けてます。

Smithさんによると、下のジャーナルがgenome reportを受け付けているそうです。

  • Genome Biology and Evolution
  • Molecular Ecology Resources
  • Standards in Genomics Science(バクテリアアーキア対象)
  • The Journal of Biotechnology
  • Microbiology Resource Announcements(Genome Announcementsから名称変更)
  • Mitochondrial DNA

しかし調べてみると、Molecular Ecology Resorcesは"Genomics Resources Notes"を廃止し、The Journal of Biotechnologyも"Genome announcement"というカテゴリーを"Short Genome Communications"に変更し、結局今は廃止している(?あまり分からなかったので自信なし)ようです。

バクテリア等のゲノムは知りませんが、Scientific ReportsやScientific Dataがこれらの受け皿になってるのかな。Sci Repでは「ゲノム読んだよ~」論文を結構見ます。しかしAPC $1870は高い…。もっと気軽に投稿したいものです。